雨の日に塗装をしても大丈夫？

先日外装劣化診断でお伺いさせて頂いた際にお客様から
「近くのお宅が外壁を塗替えしていた時に雨の日も塗装していたけど大丈夫なの？」
と聞かれる事が有りました。

結論からお伝えしますが
通常の工事で雨の日に塗装する事にメリットはありません。
雨の日に外壁塗装工事を行うと、雨で濡れている事、湿度が上がる事で塗装後の
仕上がりに問題が発生しますし、そもそも雨で塗料が流されてしまったり水撥ね
でゴミが付着したりと塗装自体が困難になります。
更には雨に濡れた足場が滑り易くなったりと安全面でも問題が有ります。

こういった雨の日の塗装について解説していきます。

雨の日の塗装の具体的なデメリット

公共工事における仕様書や塗料のパンフレットやカタログに
「気温５℃以下、湿度85％以上の時には塗装を避けてください」と記載が有ります。
湿度85％以上になると、塗料の乾燥が遅くなる他、色むら、密着不良等の様々な問題が発生する
ようになります。
この様に乾燥前の塗料は高い湿度で悪影響を受けます。そんな状態の時に塗布面に直接雨水が
当たる事で良い事は何もありません。
更に水性塗料を使用している場合は水で希釈されて粘度が落ちて流れ落ち、塗装箇所より下の部分
や地面を塗料で汚してしまう事にもなりかねません。

安全の面からは雨天時の水に濡れた足場は滑り易く、塗料や刷毛等“持ちながら移動する”事は
非常に危険です。

雨天の時には塗装が全く出来ない事もなく、屋内やサンルーフの下のように直接雨の当たらない
箇所なら塗装は可能ではあります。それでも湿度が高いので結露などへの注意が必要です。

何とかすれば雨の日でも塗装できる？

「雨天でも塗装できる塗料を使っているから問題ない」と雨の中でも作業を進めようとする業者
もあります。　　※雨天でも塗装可能な塗料は確かにあります。
養生シートなどで簡易的な雨よけを準備して塗装を進める事を提案される事もあるかと思います。
これは工期を出来るだけ遅らせたくないという理由からと思われますが前述の通り雨天時の
屋外塗装にメリットはありません。
事前に雨天時の塗装を想定しての打ち合わせをされていなかったり、お客様のご都合によるもの
でない限りはこういった作業は控えるようにお願いしてください。

～まとめ～

雨の日の塗装工事は仕上がりに影響がでたり、工事の品質が低下したり色々なリスクを伴います。
このようなリスクを回避するためには天候には十分気を付け、雨天では出来るだけ塗装工事を
行わないというのが正しい選択となります。
塗装業者としっかり打ち合わせをして満足のいく塗装工事をしましょう！

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